くるみのまほう


第1話-くるみのまほう


ギィィィィィィィン!!

飛行機の爆音響く、青空広がる空の玄関口。

そこにひとりの少女が元気よく降り立つ。

それを迎える1人の暖かな友達、少女は満面の笑みで迎えられる。

穂乃果「やっほー!穂乃果なのだー!また日本に戻ってきました!」

カレン「ほのちゃん久しぶりー!!」

金髪のロングの女の子が穂乃果に抱きつく。

穂乃果「1か月ぶりだね!こんなに大きくなって・・・。」

「お母さんは嬉しいぞ!」

カレン「は!?穂乃果はわたしのお母さんじゃないよー♪」

「穂乃果はウエストが大きくなりましたなー♪」

穂乃果「え!?カレン!!」

カレン「大人のサイズになったって言いたかったんだよー♪」

穂乃果「ぜったいに違うよー!!」

柱を真ん中にぐるぐる追いかけっこ。

しばらくしてそれは終わり、穂乃果とカレンは車に乗り込んだ。

カレン「イギリスどうだった?」

カレンが聞くと、穂乃果は目をキラキラ輝かせながら。

穂乃果「いい所でした、美人が多くて、町も綺麗で・・・。」

「ステキな所でしたね。」

するとカレンは喜んだ表情で。

カレン「わーお!出身国を褒められると嬉しい!」

穂乃果「そういえばカレンはイギリスと日本のハーフだったよね?」

するとカレンの顔色が変わった。

カレン「ハーフ?」

「イギリスと日本で2倍なんだよー♪」

穂乃果「あーごめん!」

カレンが言い換える。

カレン「ダブルだよ!」

穂乃果「そう、ダブルだけど、イギリス生まれで日本育ち。」

「確かにいいとこ取りだね!」

カレンはにっこりした。

穂乃果「やっぱり、日本が好き?」

カレン「好きだよ♪」

「穂乃果はわたしがイギリスと日本のどっちが好きなのか知りたいのかナ〜♪」

「答えはどっちも好きなんだよー♪」

穂乃果「あーそうかぁ、どっちが好きになるのか、不思議な感じがして、知りたかったから。」

車が家についた。

カレン「穂乃果、今日は休むといいよ〜。」

穂乃果「また明日遊ぼう!」

「ふふー♪カレンちゃん♪明日は振り回しちゃうぞ!」

カレン「楽園の果てまで穂乃果についてっちゃうぞ♪」

2人は家の前で別れた。

家の中へ入ると、母親が騒がしい。

母「ええーと!何時何発の便だから、そこには・・・。」

穂乃果「お母さん、もう着いてるよ。」

母「あー!穂乃果!おかえりー!!」

母親は穂乃果に抱きついた。

穂乃果「お父さんは?」

母「ここで寝ころんでるわよ。」

穂乃果「わー!そこにいたの!」

父「穂乃果ぁ、そんなにオレは影が薄いか?」

穂乃果「だって、電池切れみたいに倒れてるんだもん。」

父「オレはな、仕事をするなら納得いくまで行くヤツなんだ。」

だから、時折やりすぎて、くたばっているわけさ。」

さて、穂乃果、おかえりだな。

母「研修どうだった?

穂乃果それがねー。

穂乃果は話し始めた。

そうこうしているうちに、夕方になったので、部屋で休もうと思い。

この日はそのまま家で過ごした。

夜、帰ってきた妹と談笑し、この日を終えた。












次の日。

鏡の前には白いワンピースで桃色シュシュを右分けにつけた。

超絶オシャレな穂乃果がいた。


カレン「ほーのーちゃん!」

穂乃果「カレン!」

玄関を開けるとそこにはオシャレをしたカレンの姿が!

髪をのばし、カチューシャをつけて、両髪にはリボン。

ゴスロリ姿で、右手にはバック。

まさに美少女の完成形だった。

すると穂乃果は変な顔をした。

穂乃果「また会えて嬉しいよ、愛しのきらら姫!」

そう言うと、穂乃果はしゃがんでカレンの手に口づけをした。

カレンはキラキラした顔で。

カレン「騎士様、今日もあなたにお供します、いつもあなたの剣となり盾となりましょう!」

そう言い終わると、2人は手を繋いで、歩いて行った。

2階から、一部始終を見ていた穂乃果の妹は、しかめっつらで、2人の後を見つめていた。





30分ほど歩いて、町の中心街に来た。

穂乃果「あれ見てみて〜!新作の服!あれ欲しい!」

カレン「ん?穂乃果ぁ、あんなもの欲しいんです?」

穂乃果「へ?」

穂乃果は指をさしている所を間違えていた。

カレン「チャイナドレスとはまたお目が高いですね♪」

穂乃果「わー違うのー!!」

「あれ!」

カレン「あれですね〜?お値段1万円ですけど、なかなか大胆に使いますね〜!」

穂乃果1万円!?

カレンわたしたちはセール品を買おうよ〜♪

穂乃果うー!

穂乃果は少しがっかりした。

するとカレンはどっかに行って戻ってきた。

カレン「そう気を落とさずに!」

そう言うとバニラアイスを穂乃果に差し出した。

穂乃果「わーありがとー!!」

2人はベンチに座り、アイスを堪能した。







久々の町に浮かれているのを察知したのか、カレンが。

カレン「そんなに浮かれていると、狙われますよー♪」

そう言いながら笑顔で穂乃果の脇腹をつねった。

穂乃果「きゃー!!何するのー!?

カレン「ほのちゃん、傍から見るとスキだらけですねー♪

穂乃果もぉ!!

わたしもこうすれば強いんだからね!

このリボン、名付けてくるみちゃん!

それをわたしの右分けに装着する!

題して、くるみのまほう!!

そう言うと、穂乃果はリボンをバックから取り出し。

髪に装着した。

カレン「でたー!ほのちゃんの伝説ですねー!」

「装着するとスポーツ72戦無敗の最強モード!」

穂乃果「へへー!!かかっておいで♪

カレンなら遠慮なく行きますよー!!

カレンはだきつこうとしたが、ひらりと穂乃果は回避した。

また飛びついたが、ひらりひらりとかわす穂乃果。

穂乃果「追いついてごらん♪

駆け足で穂乃果は走り出した。

カレン「このー♪」

カレンは超絶スプリントダッシュで穂乃果に追いつくと。

驚いて穂乃果は後ろを向いた、すると追跡してきたカレンが消えた!

なんと一瞬で背後に回って見せた!

穂乃果「え?」

驚く穂乃果に続いて、だきついたが、穂乃果はしゃがんで避けた。

距離をとる穂乃果。

穂乃果どうやら・・・この勝負つきそうもないですね・・・・。

カレンそうだねー

穂乃果「停戦?

カレン「御意

2人は握手をかわした。







喫茶店に入った、お客さんはまばらで、こじんまりとした感じだ。

ドリンクを注文して、それが届くと、2人はいつものように話し始めた。

穂乃果学校変わったことない?」

カレン「穂乃果がいない間、みんな干からびたようだったよー。」

「その代わりみたいに、わたしに人気が集まったなー。」

穂乃果「カレンちゃん告白されたり?」

カレン「ラブレターはたくさんもらったけどナー。」

「もらいすぎて、棚がパンクしちゃったよー」

穂乃果「なに言ってんの!」

「わたしなんか押入れがギュウギュウなんだからね!」

カレン「ひゃー!さすがトップアイドルだねー!」

穂乃果「そう、トップアイドルにはパフェが相応しい!」

「いくら金欠でも、パフェから逃げるなど無礼千万なのだ!」

カレン「すごい!言い切った!」

穂乃果「パフェお願いしまーす!」

その後、穂乃果は会計で破産した。








帰り道、歩いていると、野良うさぎに出くわした。

穂乃果「もっふもふー!!」

しかしうさぎは逃げたので、路地まで追いかけると、うさぎの群れに出くわした。

カレン「もふもふ!!」

2人はうさぎを抱き上げてもふもふを堪能した。

穂乃果「誰かが飼ってるんだね!」

するとカレンの元にうさぎが集まり出した。

カレン「カモーンマイハニー!!」

穂乃果「わたしのカレンをとっちゃダメー!!」

カレン「今日からこのうさぎ達はわたしカレンの恋人になるのですー♪」

穂乃果「恋敵だらけ・・・」

「負けない・・・負けないぞー!!」

2人は手を飛行機のポーズに広げながら路地を後にした。








穂乃果「カレンちゃん、今日はこの辺で、また学校で!!」

カレン「じゃあまたねー!!」

2人は綺麗な花壇が並ぶ交差点で別れた。









夜、日記に書き示す穂乃果。

穂乃果「今日はカレンちゃんと遊びました!!」

ん?ちょっと改ざんしちゃえ!!

今日はカレンちゃんとデートしました♪

丘の上のお花畑で、両手を持ってぐるーぐるー♪

そして、君のことが好きだー♪

なんちゃって♪

さて、次の日は学校♪

どんな日になるかな?

穂乃果は携帯でメールをしながら、ベットに入り。

カレンちゃんとの、メールチャットを完遂した1時に、眠りについた。


第2話-金髪無双


カレン「穂乃果、実はわたしには婚約者がいて、あした日本を発たなければならないのです。」

穂乃果「カレンちゃん!?」

「え!?」

カレン「なので穂乃果の想いには答えられません!」

穂乃果「そんなー!?」

カレン「ばいばい穂乃果!」

穂乃果「カレンちゃん!綺麗な金髪っっっ!!」

その時!目覚まし時計が激しい音を発生させた!!

穂乃果「は!?」

「夢?」

「うー!悪夢だー!」

今何時?そう、あと10分は寝られるね。

すると穂乃果の母親が部屋に飛び込んできた!

穂乃果!遅刻したらどうするの!?

早くしなさい!

穂乃果「あと10分・・・・

母「あと10分、10分経ったらあと5分!そうやって遅刻者は作られていくのよ!

だいたい!休みの日でもいつも同じ時間に起きてれば起きれるもんでしょ!!

穂乃果わたし寝溜め大好き・・・・

穂乃果は二度寝を続け、母親がゆするが起きない。

母「あと5分経っても起きなかったら、バケツの水浴びせるからね!」

そう言って母親は本当にバケツに水を溜めはじめた。

カレン「穂乃果ー!!」

カレンが外から呼ぶ、呼んでも穂乃果が現れないので、中へ入れてもらい。

部屋に侵入した。

カレン「穂乃果起きないですねー」

「ぴこーん♪」

「わたしにそんな姿をさらしたのが運の尽きです!」

何かひらめいたカレンは、バックから水性マジックを取り出し。

穂乃果の顔に落書きを始めた!

カレン「顔にマルかいて・・・ちょん♪」

穂乃果「んん?」

カレン「おひげを描いて♪」

「愛嬌も足りないね♪ほっぺに丸書いて♪」

穂乃果が目を覚ます。

カレン「あれ?起きちゃったですかね?」

「はい鏡」

穂乃果「ああぁぁぁぁぁ!!」

「カレンんんん!!」

2人で部屋の中で追いかけっこ、穂乃果は完全に目が覚めた。

穂乃果は時間を見ると、急いで支度をして、外に出た。



登校中、野良うさぎを見つけたので穂乃果は追いかけていった。

カレン「どこ行くのです?」

穂乃果「かわいいーもふもふー」

そのまま穂乃果はどっかへ行ってしまった。

結局探し出して連れて行ったけど、時間がかかり、だいぶ遅れて学校に到着した。







生徒「おー!?」

「穂乃果ちゃんとカレンちゃんのアイドルコンビの登校だー!!」

「待ってました!我らのアイドル!穂乃果ちゃんは1か月ぶりだー!!」

生徒がざわつく。

男子が寄ってくるとカレンは。

カレン「はいはい!サインは今のうちですよー?」

すっかりアイドルに染まっていた。

授業中、数学の難解さに、穂乃果は終始目を回していた。

社会の授業になった、政治について話題が沸騰した。

相手国の政治家は前向きな発言しかしませんが、どうしてだと思いますか?

するとカレンが手をあげ。

カレン「それだけ自分の発言の重さを理解してるんです!」

この発言に、クラス全員がおどろいた。

先生もびっくりしていた。

穂乃果は居眠りをしていた。





体育の授業になった。

今回の科目はサッカーだ。

先生がゴールにキーパーを立たせ、ひとりずつシュートしてください。

とのことなので、穂乃果は笑顔になった。

穂乃果の番になった。

勢いよく助走してシュート!!

なんと!強烈すぎる弾丸シュートが飛び出し。

クロスバーに当たってボールがどこかへ跳ね返っていってしまった!

全員は沈黙した。

カレン「穂乃果!あれどうやったのです?」

穂乃果「あーあれ?」

「インサイドキックでやったんだよ♪」

カレン「穂乃果、冗談言っちゃだめだよー」

穂乃果「カレンちゃん、インサイドキックの面にはクリティカルスポットってのがあってね?」

生徒「おーい!スピードガンで測ったら120キロだって!!」

一同はざわついていた。

生徒「スピードガン壊れてんじゃねーの?」

生徒「いや、確かにあの速度は速かった・・・・」

先生が場を修正して、試合形式の練習に移行した。




穂乃果とカレンはチームになった。

4対4での試合になった。

試合早々、穂乃果が仕掛けていく。

相手4人は壁をつくるが、そのうち1人が動いた瞬間。

ほんのちょっと空いたスペースから突っ込んでいって1点。

また壁をつくってもほんのちょっとから侵入して一点。

するで相手にならないし、先生から注意されるほどだった。

カレンからも苦情が出たので、後半は守備に回っておいた。

結局7−0で完勝だった。






お昼、屋上で昼食を取っていると、その様子を見る男子の影がちらほら。

穂乃果が、手をふって、一緒に食べよー!!というと、男子に囲まれた。

男子6人、賑やかな昼食だ。

カレン「トオル君、君にはあーんしてあげよう!」

トオル「えーカレンちゃんが!?」

カレン「ほらあーん、なんちゃって♪」

カレンはお決まりのフェイントをかけた。

トオル「がーん」

カレン「あっ!そうだ!これはあげますよ」

カレンがおにぎりを取り出した。

トオル「おー!いただきまーす!」

だが、大量わさび入りのおにぎりで、大ダメージを食らった。

トオル「ぐおおぉぉぉぉ!!」

トオル君はもがいたあと、愕然とした。

カレン「HAHAHA〜♪」

カレンは大笑いしていた。

トオル君は頭をかかえた。

穂乃果「女の子が男の子をからかうのは、好意がある証拠なのに♪」

そのあと、雑談に花が咲いているうちに昼食は閉幕した。






午後の授業はグダグダだった。

居眠りをしている人が続出した。

先生「ほら!そこ!」

先生がチョークをまるで誘導ミサイルのようにピンポイントでおでこに当てた。

先生「ほら!そこも!」

次々とチョークを当てていくが、先生はあることに気がついた。

先生「あら・・・・?」

チョーク全部投げちゃった・・・・・。

先生はこそこそとみっともないポーズでチョークを回収すると。

何事もなかったかのように、授業を再開した。

生徒は一部がしかめっつらをしていた。










下校になった。

カレン「穂乃果ー!!一緒に帰ろう!!」

穂乃果「カレン!!」

学校のアイドル、生粋の美少女が2人。

手を繋いで下校していく姿に、男子はやられていった。







穂乃果「あっ!柴犬!!」

穂乃果は遠くに散歩中の柴犬を見つけると。

目の前にある大きな看板を吹っ飛ばして向かっていった。

カレン「オーマイガー!!」

「こんな大きな看板を吹っ飛ばすなんて怪力ですよー!」

カレンは倒れた看板を一生懸命立て直していた。

そのうち穂乃果を見失ってしまった。





カレン「穂乃果はどこにいったのです?」

カレンは穂乃果を探していたら、何か気配を感じた。

カレン「ん?」

誰かが後をつけている気がした。

すると!!

???「ばぁー!!」

カレン「わぉぉ!?」

誰かが、後ろから横に回り込んで、おどかしてきた!

気づくと、そこには「くるみ」をつけた穂乃果がいた。

穂乃果「どう?くるみのまほうはこんなこともできるのです♪」

カレン「ほのちゃん!気配が半分消えてますよー!!」

2人は笑顔で歩き出した。



穂乃果「今日はここで!」

花壇の交差点で穂乃果はカレンと別れると、2人はスキップで帰っていった。






家に帰ってきた穂乃果。

穂乃果「楽しみにしていたプリンを・・・。

穂乃果「あれ?ない?

妹がちょうど姿を現す。

妹はきまずい感じだ。

とっさに。

穂乃果「ねぇすみれちゃん。」

「すみれちゃんがわたしのプリン食べたって、お母さんが言ってたけど」

すみれ「うそー!お母さん!」

穂乃果「やっぱりすみれちゃんだったんだ!!」

すみれ「・・・・」

すみれ「誘導尋問・・・・

穂乃果すみれちゃん

穂乃果は手をわしゃわしゃしながら、妹を追いかけ回した。

妹は最後には捕まり、くすぐりの刑を受けることになった。


  



その夜、日記に今日のことを書く穂乃果。

穂乃果「今日は学校のみんなで昼食・・」

ちょっと盛っちゃえ!」

今日は王子様6人と、優雅な昼食・・・っと」

うふふ♪」

明日も楽しみ♪」

いつもようにカレンと夜遅くまでメールをした。

穂乃果「そういえばカレンはわたしの呼び名」

「最近ほのちゃんと穂乃果、2つ使い分けてますね」

すぐに返信が。

カレン「穂乃果が愛くるしい時はほのちゃんになるんだよー」

「だって、ずっと離れていたから♪」

とのこと。

真っ赤になった穂乃果は枕に顔を押し付けた。

それは自分も同じだった。

メールを続けて、カレンが眠気で力尽きた12時に、穂乃果は眠りについた。


第3話-百合未遂


満面の星空広がる、輝きの夜。

ふたりの少女は共に抱き合い、星を見つめる。

カレンちゃん・・・・きれいだね。

ほのちゃんもきれいだよ・・・・。

カレンちゃん・・・。

ほのちゃん・・・・。

ふたりは優しくキスをかわした。




きゃぁぁぁぁ!!

なんてこと書いてるの!わたしのファンサイト!!

わたしとカレンの百合漫画とか・・・。

男の子達の考えてることって、理解できない!!

穂乃果は顔を真っ赤にしながら、パソコンの電源を落とした。

そして穂乃果はすぐにカレンに電話をした。

カレン!こんなのがあるよ!

穂乃果ぁ、わたしと穂乃果は運命の糸で結ばれてるんですよー。

冗談言ってる場合じゃないでしょ!!

でも、本当はこんなことしてみたいかも・・・・。

やってみますかー?

カレンとキス・・?

穂乃果はいけない想像をしてみた。

きゃぁぁぁぁ!!

再び顔を真っ赤にして、穂乃果は携帯をベッドに叩きつけた。

穂乃果ぁー聞こえてるー?

穂乃果は床でのびてしまった。

今日も遊びに行きますからねー。

そのまま電話は切れた。





ほのちゃーん!!

カレンが大声で外から呼ぶ。

待っててー!!

中からそう言うと、穂乃果は3分間沈黙してしまった。

疑問に思って、そのまま待ってると、いきなり後ろから。

だきっ!!

わぉお!?

カレンは誰かにだきつかれた!!

カレンが後ろを振り向くと、右分けにくるみをつけた穂乃果がいた。

家の中にいたのにどうやって!?

へへー!!カレンちゃん、くるみのまほうはなんでもアリなのだー♪

すると中から。

穂乃果!窓を開けて出て行くんじゃないよ!

と母の怒鳴り声が響く。

カレンがひらめいて。

もしかして窓から外へ出て、塀を乗り越えて、わたしの後ろへ回ったのー?

すると穂乃果が目を覆って。

くるみのまほうは無敵なんですよぉぉ!!

駆け足でどっかへ走っていってしまった。





公園に来た、色とりどりの花壇があって、噴水もある、大きい公園だ。

穂乃果とカレンはかわいい花に夢中になった。

カレンちゃん、あそこの茂みにも花があるよ!

わーお!あそこのなら取っても問題ありませんね。

するとカレンは花を摘んで、穂乃果の髪に挿入した。

ほのちゃんかわいいですよー♪

じゃあ!カレンちゃんにも♪

穂乃果は紫色の花を摘むと、カレンの髪にやさしく挿入した。

カレンちゃん大人っぽい!

わーお!わたし大人の階段登りましたねー。

ふたりは手を繋ぎ、満面笑みで、散策を再開した。






クレープ屋さんがあるよー。

食べよーカレンちゃん!

しかし、穂乃果の手持ちは300円。

カレンの手持ちは360円。

クレープの値段は600円。

2人分は買えない。

2人合わせて買おう!と穂乃果が誘う。

はんぶっこすればいいよね?

いいですねー。

2人はクレープを購入した。






ベンチに座った。

どうやって食べるのですー?

カレンが悩んでいる。

んー。

2人同時にかぶりつくのはどう?

やってみましょう!

穂乃果とカレンが左右にかぶりつく。

ちょっと待って。

穂乃果は写メを撮りはじめた。

へへー、待ち受けにしちゃうぞ♪

ほのちゃんずるいです!わたしも待ち受けにするです!

よーし!もう1回!!

穂乃果とカレンは最高の笑顔でクレープを完食した。




池の近くに来た、橋がちらほらあって、見心地が良い場所だ。

カレンちゃん、あれ・・・。

ほのちゃん、どうしたのです?

よくみると、カップルがキスをしているところだった。

ふたりは顔が真っ赤になった。

キスを終えると、カップルはどこかへ行ってしまった。

ほのちゃん、やってみる?

カレンちゃん・・・やる?

穂乃果とカレンは抱き合うと、顔を近づけた。

唇が徐々に近づいていく・・・・。

ふたりのドキドキは頂点に達した。

キスまであと少し・・・。

しかしハっとして、ふたりは顔を離した。

穂乃果が叫ぶ、だめですー!!女の子同士だなんて!!

わたしも、好きな男の子とやる時までとっておくですよー!!

我に返ったふたりは、別々の方向へ走った。





ふと見渡すと、カレンと姿がないことに気付く。

あれ?カレンちゃんは?

くるくる見渡しながら、公園を一周すると、前からカレンが歩いてくる。

カレンちゃん!

ほのちゃん!

そのまま手をとり合うと、そのまま出入口へ歩き出した。




穂乃果がしゃべる。

感情的になると、ちょっと危険なんだね。

カレンが、感情に流されるのは若い子の危ないところのひとつだって。

お父さんに教わっていたのですが・・・。

教訓としましょうね・・・。

そうしましょう。





今日は楽しかったです!明日も会いましょう!

うん!カレンちゃんばいばい!

公園の出入り口で別れると、ふたりは笑顔で帰っていった。






家に帰ると父親が帰っていた。

お父さんどうしたの?

今日は社長が3時で全業務を打ち切るっていったから、帰ってきたんだ。

そのまま仕事してたら、上司に説得されて、仕方なくだ。

詳しい事は教えてくれんかった。

へー。

ねぇ、お父さん、なんでわたしって感情的になるの?

ああそれか、まずお前は若い。

そして女性は感情的だから、仕方ないだろ。

コロコロ気分が変わるからな。

その代わり感情が豊富でいいこともある。

なるほど。

俺はさっき最高の筋トレで電池が切れたから、ひと眠りと行くよ。

分かった、ありがと。

穂乃果は部屋に戻った。

   


その夜、カレンからメールが来た。

今日は危なかったですねー。

気をつけましょう!

そうだね、今日は行き過ぎたよー。

2人は気が済むまでメールをして、カレンは早々に力尽きて寝てしまった。

穂乃果は日記に。

今日はカレンちゃんと、キス未遂をしました・・・。

ちょっといじっちゃえ!

今日は男の子とキス未遂をしました!

なーんて♪

さて、眠るとしますか!

穂乃果はベットに入り、爽やかな表情をしながら、眠りについた。



第4話-すたんどばいみー!!


穂乃果ぁ、時には譲歩も必要ですよ?

カレン、日本には譲り合いの精神が生きてるんですよ?

むぅー!!

テーブルの上には1個のクッキーがお皿に乗っていた。

じゃんけんで決めましょうか!カレン!

いいや、ここはもっと熱烈な勝負で決めましょう!!

いいですねーその条件を満たす勝負があるんですよー。

すると穂乃果は引き出しの中から、トランプを出してきた。

これ得意なんですよー。

カレンがかわいそうですねー。

穂乃果ぁ、勝利の女神はわたしに微笑んでいるんですよ?

無駄な戦いというものを知ってよねー?

すると穂乃果はトランプをお互い2枚出して。

お互いのカードの中にジョーカーを入れた。

ふふー!名付けて3枚おろし!!

お互い引き続けて先にジョーカーを引いた方が負けですよー?

やってやるですよー!最後のクッキーを賭けて!

先攻はじゃんけんでカレンに決まった。

ふふふー!勝負師は真ん中にジョーカーを置くんですよー?

きっと左端は安全です♪

カレンがカードを引くと、ダイヤのエースだった、これは問題がない。

わたしも行きますよー!!

穂乃果がカレンの右端のカードを引くと、ハートのキングだった、これも問題がない。

ふふ♪あと2枚ですよー?穂乃果ぁ、わたしが最後には勝ちますからねー?

そう言うと、カレンは適当に穂乃果のカードを雑に引いて、ダイヤの6を出した。

まだまだ!

穂乃果の顔に汗が出てくる。

んー?

右ですかね?

穂乃果、なんでです?

そう言いながらカードを引くと、なんとジョーカーだった!

ひえぇぇぇぇええええ!!

カレンが何かが気になって後ろを向くと、中くらいの鏡が置いてあった。

あれー?もしかして、後ろの鏡に反射してるのをちらっと見ましたぁ?

でもそうすると左右逆になると思いますから、残念でしたねー♪

そう言うと、カレンは最後のクッキーをおいしそうに頬張った。

わたしのクッキぃぃぃぃ!!

そんな子供染みた手を使うのがいけないんですよー♪

穂乃果は力尽きて、床に倒れた。





10分後、2人は散歩をしていた。

なんか最近暑くなりましたねー。

穂乃果が帽子を掴みながら、つぶやく。

日本の夏にはもう慣れてます!いつ来ても問題ありませんよー♪

町の近くまで来た。

あっ!チラシで見た新作ドーナツ!こんな所にできたんだー!

もう並んでるー!!

穂乃果、並んでしまいましょう!!

さっきクッキー食べ損ねたから、リベンジです!

しかし何かに気が付いた。

穂乃果、少しノドがかわいたです。

わたしもー、少し買ってくるね☆

さっきの自販機ですね、10分かかりそうですねー。

カレンはここで並んでいてください♪

そう言うと穂乃果は笑顔で走っていった。

3分後、穂乃果が戻ってきた。

穂乃果の右分けには特注リボン「くるみ」がつけられていた。

穂乃果!さっきの自販機まで10分はかかるのに3分弱ってすごいですねー!!

へへー♪くるみのまほうは最強なのだー♪

なんでもアリですねー♪

カレンは笑顔で飲料水を口にした。

そのうち行列が進んで無事ドーナツを買うことかできた。

あそこの小さな公園で食べましょう!

カレンがそう言うと、2人は明るい表情で歩いていった。

あれ?あそこに自販機?

カレンが不思議そうに見つめて、謎の自販機を通過した。

ベンチに座り、ドーナツを堪能♪

おいしいですねー♪

んんー!最高ですー!

このイチゴの甘い香りと、爽やかでやわらかい感触♪

たまんなーい!

穂乃果は足をジタバタ動かす。

カレンは最高の笑顔で、頬張っていた。

ふたりが食べ終わると、穂乃果が冗談交じりで放つ。

カレンも食べちゃいたいですね♪

ワタシオイシクナイデスヨー♪

カレンは華麗に受け流した。





帰り道、ものすごいもふもふうさぎに遭遇した。

すごーい♪もふもふ♪

カレンが間髪入れずにうさぎを抱くと、穂乃果が割って入る。

ずるーい!わたしもー!

穂乃果あ、譲渡ってものを・・・。

カレン!うさぎはみんなものものですよー?

穂乃果はうさぎを取り上げようとした。

なにしますかー?

カレンは体で抱きかかえてうさぎを守った。

うー!こうなったら、競争で勝負をつけましょう!!

あそこにある30メートル先の看板に先にタッチした方が勝ちです!

あれー?穂乃果、スプリント中学生記録を持つわたしとやるんですかー?

すると穂乃果はくるみを取り出した。

くるみのまほうで勝負!

いいですねー♪やりましょう!

よーいドン!!

最初はカレンがリードしていったが、穂乃果に追いつかれ。

そのまま抜かれてカレンは敗北した。

オーマイガー!!

ふふー♪今度は勝ちましたよ?さぁもふもふ・・・あれ?

うさぎは、2人が競争しているうちにどっかへ行ってしまった。

がーん!!

すたんどばいみー!!

2人は愕然として、とぼとぼ帰路についた。

いつもの交差点で別れ、家に帰り、日記に記した。

今日はカレンと勝負したら、2回も悲しい目に遭いました・・・。

今回は日記に正直に書いた穂乃果。

そのまま床に倒れ、1時間は動けなかったという。    



その深夜のメールは最小限で終わり。

カレンが珍しく「おやすみ!」と言うと、2人は眠りについた。


第5話-親友

やっほー!!

少女の声が山々にこだまする。

そこは青天の晴れ、雲ひとつなく、まるでそのまま宇宙が見えるかのようだった。

ほのちゃん!今日は白鳥温泉郷に来た理由はもちろん?

カレンちゃん、そう、今日はお泊りなのです!

ほのちゃんとお泊り・・・。

今夜は一波乱ありそうですねー♪

カレンちゃん・・・どうしちゃおうかなー?

どうして欲しい?

HAHAHA!ほのちゃんが狂いましたー♪

食べちゃうぞー!

食べてもおいしくないですよー♪

穂乃果とカレンは追いかけあいながら、奇跡の丘と呼ばれる。

大きな湖の見える素晴らしい絶景スポットを後にした。





到着しました!太陽の湯!

手続きはわたしに任せて!

穂乃果は中に入ると、カウンターに向かった。

カレンは笑顔でソファーに座っていたが、時間がかかったので、お菓子を食べ始めた。

穂乃果が帰ってきた。

あー!それはわたしとカレンちゃん兼用の特別お菓子!

せっかくふたりで買ったのにもう食べるの!?

エネルギー補給ですよ♪ほのちゃん♪

過充電は良くないですよー?

だからここの脇腹がぷにっと。

穂乃果はカレンの脇腹をつねった。

わおぉ!?

そういう穂乃果は体重××キロなんて羨ましいですー!!

この超細見美人!

カレンちゃん!わたしの体重を!?

そういうカレンちゃんはウエスト細いし・・・。

こんなんでもスタイル抜群、食べても太らないなんて・・・。

この完璧超人!!

むぅぅ!!

くー!!

こうなったら、このバーサーカーソウルで決着つけましょう!

穂乃果はカードを取り出すと、お互い1枚ずつ配った。

いいですね?先に相手のカードを取って、ここのジョーカーの上に置いた方が勝ちです!

必ずカードはピースで挟まないと違反ですからね!

いいですよー?ほのちゃんには負けません!

このコインが落ちた瞬間に勝負開始です!

穂乃果はコインを投げた、落下した瞬間、ふたりは互いのカードを奪い取った。

Oh no!!

穂乃果の方が若干速かった、穂乃果の勝利だ。

ふふーん、バツとして仲直りするのだー。

ははー仰せの通りに♪

ふたりは握手をかわした。










部屋に案内された、部屋はシンプルだった。

お茶を入れますよー。

さて、この中に入れるのはわさび?それとも唐辛子?

冒険ですねー♪

でも遠慮・・・。

穂乃果は問答無用でお茶に唐辛子を投入した。

HAHAHA・・・・・。

お茶はとんでもない色になった!

先に音をあげた方が負けです、勝った人はなんでも命令権が与えられます!

なるほどー♪やりますよー♪なにをしようかな〜♪

行きますよー♪

ふたりは一斉にお茶を飲んだ。

しかしふたりともなんともなかった。

苦味で辛味が消えちゃってまーす。

えー!残念・・・・。

穂乃果はがっくりした。

ほのちゃん、それより温泉行きましょう!

待ってましたー!

ふたりは荷物をまとめて温泉へ直行した。





大浴場、湯気が立ち上り、人も少しいた。

ふたりは出洗いを済ますと、浴槽に入った。

気持ちいいですねー♪カレンちゃんの金髪も綺麗です・・・。

ほのちゃんの黒髪も上品ですねー。

触ってみます?ふたりがシンクロした。

わーい!

穂乃果はカレンの金髪をスリスリ。

カレンは穂乃果の黒髪をなでなで。

いろいろな意味で、ふたりはのぼせそうになった。









浴場から上がると、料理が運ばれている最中だった。

しばらくすると、料理が全品揃った。

この魚はおいしそうですねー♪

穂乃果が笑顔でかぶりつく。

この野菜天ぷらも中々ですよー♪

わたしの友達のドイツの娘も天ぷら好きです♪

外国の人はよく天ぷらが好きって言いますからねー♪

穂乃果はもしゃもしゃしている。

魚のしゃぶしゃぶ?カレンが珍しそうに見つめる。

この辺りの大きな湖がありますからねー。

そこでは活きがいい魚がたくさん捕れるそうですねー。

おいしい♪

ふたりは料理を存分に堪能した。







夜9時、そろそろ寝る時間だ。

浴衣姿のふたりはくつろいでいた。

ふと、カレンが穂乃果のほっぺを強烈につねった。

すると穂乃果がニヤついた。

やったなー!カレンちゃーん♪

what!?

穂乃果はカレンにだきつくと、帯を握り、帯回しを始めた!

何するんです〜♪

倒れるようにして回避すると、今度は穂乃果に襲い掛かった!

ほのちゃんの帯も回してやるですよー♪

きゃー!!

こんな時はくるみを頼って・・・・。

そうはさせないぞー♪

バックへくるみを取りに行きたいが、カレンが密着していて身動きができない!

こうなったら!

穂乃果はポケットからアメを取出し、カレンの方へ投げた。

ん?これはわたしの好きなキャラメル味。

ですがこんなものに騙され・・・・。

アメに気をとられた瞬間、穂乃果はカレンから脱出していた。

カレンがぞっとした。

前にはくるみをつけた穂乃果が・・・。

ふふー♪覚悟するのだー♪

手をわしゃわしゃしながら、穂乃果はカレンに抱きついた。

オーマイガー!!

もう勝ち目がなくなったカレン。

この後、笑い泣きするほど、いろんな事をされたという。






深夜、何か寝付けない穂乃果。

カレンの方を見るとまだ起きていた。

一緒に寝る?またシンクロした。

ふたりは自然体のまま、同じ布団に入り、笑顔のまま就寝した。







次の日の朝、笑顔で朝食を食べる穂乃果とカレン。

9時には出発して、観光地を少し巡る。

ある滝に来た時だった。

ほのちゃん♪こっち向いて♪

え?

カレンは振り向きざまにシャッターをパシャ♪

それが奇跡的なショットになった。

カレンちゃんも一緒に♪

今度はふたりでシャッターを切った。

それも最高の一枚となった。

ほのちゃんとずっと友達でいたい!

カレンちゃん!わたしも!

ほのちゃんとは運命の赤い糸で結ばれています!

カレンちゃん、その糸は永遠に切れることがないんだよ♪

ふたりは手を繋いで顔をすり寄せた。

そのあと、ふたりで大笑いした。







帰路に入り、家に戻ってきた穂乃果。

おう!穂乃果!楽しかったか?

うん!お父さん、お母さんありがと!

こういうのも経験だからねー♪

大人になるまでにいろんなことを経験しておけなさいよ♪

母は笑顔でお皿を洗っていた。









その夜、穂乃果は日記にそれを書き留め。

いつものようにカレンとメールをして。

その夜は眠りについた。

穂乃果は深夜までのメールと宿泊で疲れていたのか。

うっかり「くるみ」をつけたまま寝てしまっていた。





その夜、夢を見た・・・。

人生の中で、カレンと何度も出会い、別れては出会う。

その繰り返しの中で培われる友情。

時には互いの事を忘れ、時には情熱をぶつけ合い。

ふたりは成長を続け、最後に現れるもの・・・。

穂乃果はそれが分かった。

「友情」ということが・・・。

そして自分とカレンは「友情」があることに、気づいた。

それはこの世の真理そのものだった。

穂乃果はそれを感じると、次の日の朝を迎えた。





次の日。

ほのちゃーん♪

カレンが外から声を出して穂乃果を誘う。

それに応えると「くるみ」をつけた穂乃果は家を飛び出していった。

そう、前とは違う、力を放って・・・・。



くるみのまほう -完-